梅雨の編笠山
とても久々のブログ更新です。
忙しさを言い訳にさぼってました。
先日ガイドさせていただいた八ヶ岳連峰最南部の山・編笠山。
早朝発の日帰り登山です。

「雲海」を通過し更に200mほど登った「押手川」までやってきました。倒木に腰掛け一休み。
今日はここから巻き道ルートに入ってまずは青年小屋を目指します。
実はこの巻き道を通るのは今回が初めて。

青年小屋が近づくと三葉黄連(ミツバオウレン)の群落。
巻き道ルートは沢に面していたのでたまに風が吹き上げてきて助かりました。この時期は風が止むと暑い暑い。
それにまたひとつ苔の素晴らしい場所を見つけることが出来て収穫ありでした。

ぱっと視界が開けると編笠山に登頂!
権現岳と擬宝珠も良く見えました。
南アルプスや富士山は残念ながら見えず。
風も穏やかで岩もポカポカと温かいので岩の上でお昼休憩。
トマトにトウモロコシにフキ、あとはおにぎりまでいただいてしまいました。
ゆるく楽しい山頂でのひとときでした、ご馳走様です!
しばらくすると少し小雨が降ってきましたが、身体を冷やすのにちょうどいいぐらい。

急な下りの下山の途中も花に遭遇します。
いまが正に旬といった感じの高嶺桜(タカネザクラ)、またの名をミネザクラ。
高山帯ギリギリに咲いているので、地を這うような樹形。
まだまだ高い山はお花見の時期でした。

だいぶ下がってきました。雨具を着なくても大丈夫なレベルの雨が続いたおかげで岩や木の根が濡れて、ちょっと厄介な下山路でした。
押手川からは登りのルートに合流。
サラサドウダンがお出迎え。

ラストは蘭の花。笹藪の中にひっそり佇んでいた笹葉銀蘭(ササバギンラン)。
どれが笹の葉でどれが蘭の葉か分かりませんね。
行きよりも帰りの方が少し開いていました。
ちゃんと生活してます。
久々に充実度高めな日帰り登山でした。
そもそも日帰りのガイドが久々なんですが、これは発見というか良いコースでした。
シラカバ、カラマツ林を抜け、ミズナラの林にはサラサドウダン。
しばらく登ると山地帯から亜高山帯に突入し、苔の森が広がる。足元にはイワカガミやキバナノコマノツメ。
最後は岩場を登り切ると高山帯で展望がドカーンと開ける。
植生の垂直分布をしっかりと感じられ、かつ展望や登り応え(観音平と編笠山の標高差は約1,000m)も満たす。
…いいですね。日帰り登山としてはとても秀逸です。
「八ヶ岳と言えば縦走」勝手にそう思って自分の夏~秋の企画は縦走ばかり。
編笠山と言えばその最初(または最後)の山というイメージが強かったんですが、こうやって丁寧に歩いて見ると、まぁ出てくる出てくる、発見が。
この山行で編笠山の評価(評価っておこがましいですが)が格段にアップしました。
そして「やっぱり八ヶ岳はすごいわ」と一体何度この山に感じさせてもらっているのか分からない感情をまたまた喰らわせてくれました。
ほんと良い山。
ハクサンシャクナゲがちゃんと咲くころにも再訪したいです。
あ、また来週末に来るんでした。今からもう楽しみです。
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