8月の2つの周回登山
2021年の8月は台風や前線の影響で身動きが取れない日々が長く続きました。そんななか悪天候の合間を縫って歩いた2つの登山。
大河原峠から双子山~蓼科山周回
北八ヶ岳は大河原峠にやってきました。
登山口から2,000mを超えているとさすがに涼しいです。
今日はここからまず双子山に登り、双子池、亀甲池を経て天祥寺原へ、急登で将軍平に登り蓼科山を往復し、ここ大河原峠に戻ってくる周回登山です。
この日の苔の森にはきのこもたくさんありました。
双子池に着くとキャンプ指定地はみごとに水没していました。
双子池には流れ出る川がないので、雨が降ると水嵩が増しやすいのでしょうか?
双子池~亀甲池の間は素晴らしい苔の森。
オサバグサの葉がたくさん見られました。花の時期にも訪れてみたいところです。
天祥寺原からの急登を登り、将軍平から岩場をグングン登り詰めるとゴロゴロ岩の広い山頂部に到着!
でもその広さも分からないほどガスガス。
風も強く、ささっと写真だけ撮って蓼科山頂ヒュッテに戻りちょっと休憩後下山開始です。
蓼科山からの下り道でやや雨がパラつくような気配がありましたが、まともには降られずに無事下山できました。
帰り道ではすごく美味しい(しかも安い!)古民家レストランで食事をご馳走になり、更に岡谷の富士アイスでソフトクリームをご馳走になり、じまんやきをお土産にいただくという、たくさん歩いてたくさん食べて!のとても充実の一日となりました。
お疲れ様でした、そしてほんとうにご馳走様でした!
新穂高から槍ヶ岳(山荘)~双六(小屋)
day1
中央西線の塩尻~南木曽間は先日の大雨以来運休。
計画していた中央アルプスの縦走を断念…。
「まぁ天気だしなぁー仕方ないよなぁー」なんて思いつつもなんだか気力も無くなり…
企画も思いつかず、PCいじる気もせず…
なんだかまずいぞ!!と思い、とりあえず歩きに出かけてみようってことでとりあえずひとり新穂高へ。
翌週には奥穂高岳のガイドも控えていたので、高山植物の開花状況を見るついでに槍ヶ岳へ。
写真は新穂からの歩き始めで現れる苔に覆われたモコモコの石垣。
タマアジサイが今まさに開きそう!
コウモリソウのお仲間のモミジガサ。クルっとした雌蕊の先端のカールが目立ちます。
鮮やかな蝶がお食事中。時に2,000km以上の移動もこなすタフな蝶、アサギマダラ。
山でもよく見かけますし、警戒心が強くないので間近で観察できます。
本日のお宿は毎度のツエルト。
そして本日の借景は霧立ち込める奥丸山(方面の斜面)。
張り終えるとちょうど雨が降ってきました。
day2
雨の一晩を過ごし、小雨混じりの飛騨沢沿いを進みます。
途中から普通にザーザー降り。
まぁ覚悟はしていましたけどね。
飛騨乗越に向かって淡々と登ります。
雨に打たれてなお美しいヨツバシオガマ。
飛騨乗越到着!久々の3,000mの稜線にちょっとテンションあがる。でも雨は止まず。
景色はご覧の通り。
あ、けっこう人がいる。と思ったら今日は土曜日でした。
槍ヶ岳山荘到着、外の雨が避けられる椅子のところの中は人とザックがどっさり。近づけません。
そしてまだ朝と呼べる時間でかつこんな天気なのに、意外にも穂先へ向かう人が多い多い。
ガラガラで詰まらずに往復できるようだったら頂上踏もうと思ってたけど…パス。ちょっと想定外。
西鎌尾根で双六方面に向かうことにしました、この道は久々。
登りで雨に濡れ、西鎌に入ると冷たい風も当たるようになってきたので、レインの下にフリースを着こんで手袋とネックウォーマーをプラスして体温を保ちます。
しばらくそのまま歩いていると体温が上がって風が心地いいようになってきます。
雨の日の稜線での体温調整って人それぞれですけど、けっこうコツが要ります。
たまにこうして一瞬だけ晴れる。
景色は期待できないので、足元をみると色々咲いていました。
ミヤマリンドウ、タカネシオガマ、キバナノコマノツメ、モミジカラマツ、ハクサンフウロ、ミヤマキンポウゲ、チングルマ、コウメバチソウ、ミヤマホツツジ、エゾシオガマ、トウヤクリンドウ、ミヤマウイキョウ、イワオウギ、ハクサンイチゲ、と挙げればきりがないほど。
ちょうど緑から赤に変わる途中の美しい色のナナカマドの実。
ガスの切れ間から北鎌尾根の一部がチラリと見えました。
すごい迫力!
大半はこんな景色…。まぁ歩く事自体と花の下見が目的ですから。
ここまで来ると双六小屋はもうすぐ。ガスガスですが雨は槍ヶ岳以降止んでくれています。
なんかガスが切れそうだけど…あ、双六岳が見えました!
おおーはっきりと双六岳!小屋もみえた!!
いったんすっきりと切れたガスも小屋まで下りてしばらくするとまたこの有り様。
まぁまぁそんな日もあります。
これから混雑してくることが予想されたので、静かな(小屋から遠い)池の方にツエルトを設営。
まだ昼ちょっと過ぎだったので、一瞬一気に新穂高まで下ることもよぎったけど…この後も雨が降るか降らないかみたいな微妙な天気。
なにもストイックなことをしに来たわけでもないし、せっかく背負って来た食料もあるし。幸い分厚い本も持ってきてるし。
小屋でお酒を買い込んで昼からひとり宴会です。
槍ヶ岳出発時に考えていた双六岳の往復なんて案は頭からすっ飛んでました。
day3
翌日もこんな天気。鏡平まで下りてきました。
雨の中でもすごい存在感。クルマユリがまだまだ立派に咲いていました。
キヌガサソウは花から実へ。
この日の秩父沢は水量少なめ。毎日降っててもシトシト降りだとあんまり増水しないみたいですね、ドバッと降った後は通行できなくなりますので要注意。
わさび平から舗装路を経て新穂高へ戻ってきました。
鈍っていた体は後半舗装路でちょっと疲れが出ました。
そしてこんな天気でもやっぱり山歩きは楽しい。
家もいいけどテント生活もいい。
そう思えてなんか一安心。
帰りは中崎山荘 奥飛騨の湯に立ち寄り。
露天風呂の源泉を(加水しないため)竹の衝立で冷やした、ややぬるめな感じがとても自分好みの温泉です。
雨にやられた8月、楽しみにしていた御嶽山は台風で中止。プライベートのご依頼をいただいていた塩見岳も強烈な低気圧で泣く泣く中止。その時の大雨被害で次の中央アルプスには近づくことすら出来ず…結局ガイドの仕事の2/3は消えてなくなりました。
これもこの仕事の弱点、それは承知の上でやっているんですが、さすがにここまでやられるとちょっと恐怖心が芽生えましたね。
さてさてこれから季節はまもなく秋。
秋の登山はどうなることやら。
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○テント泊or小屋泊、選べます。基本的にテント装備はデポするので登る時は軽身です。
【2021年10月15日(金)~17日甲斐駒ヶ岳と仙丈ケ岳】
○多くの峠を越えて進む、歩き応えアリの1泊2日。
○行動食ってどのくらい必要?水って何リットル持てばいいの?何が必要で何が不要?そんな疑問もずばっと解決。
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みなさまのご参加お待ちしております!!